マネージドセキュリティサービスプロバイダー (MSSP) の詳細

Nick Hayes - 5月 1, 2024

MSSPとは

マネージドセキュリティサービスプロバイダー (MSSP) は、顧客にサイバーセキュリティサービスを提供する外部組織です。効果的なセキュリティプログラムを実施するには、複雑さと、進化を続ける脅威やニッチな専門性への対応が必要となるため、多くの組織は独自のサイバーセキュリティプログラムに必要な雇用、トレーニング、保守を行うのではなく、セキュリティをMSSPにアウトソーシングすることを選択しています。MSSPのサービスは幅広く、基本的なシステム監視から、顧客のセキュリティを完全に管理する包括的なオファリングまで多岐にわたります。

一般的なMSSPのオファリング

セキュリティイベント監視:MSSPによって、このサービスは基本的なイベント監視から包括的な管理と観測まで多岐にわたります。一流のMSSPは、セキュリティオペレーションセンター (SOC) による24時間365日体制の監視、コンテキストを増幅する脅威インテリジェンス、プロアクティブな脅威ハンティング、その他の補助サービスを提供し、正確な脅威検知を実現します。

マネージド検知と対応 (MDR):一部のMSSPは、脅威の監視と検知だけでなく、侵入またはアラートが発生したときに対応と修復も行います。MDRは、高度なテクノロジーと人の専門性を組み合わせ、脅威ハンティング、監視、インシデント対応を実行します。MSSPは、侵害が発生した際に顧客と連携して問題を解決し、イベントから回復します。

ペネトレーションテスト(ペンテスト):MSSPが顧客の環境に対してサイバー攻撃をシミュレートし、脆弱性を特定し、セキュリティの有効性をテストします。ペンテストは、顧客のサイバーセキュリティプログラムおよび防衛の改善を準備、トレーニング、計画するための優れた手段です。

脅威ハンティング:顧客の環境内の攻撃者や進行中の脅威を特定するプロアクティブアプローチです。MSSPは、脅威ハンティングを使用して、最初のエンドポイントセキュリティ防衛をすり抜けた攻撃者を発見します。

マネージドファイアウォール:MSSPが明確なファイアウォールポリシールールを管理、維持、確立することで、顧客のネットワークの発信および着信トラフィックを保護します。このサービスの一環として、MSSPはファイアウォールの監視と監査を行い、必要に応じてシステムにパッチを適用します。

仮想プライベートネットワーク (VPN):MSSPが提供する効果的なサービスの1つに、顧客向けのプライベートVPNの確立があります。ネットワークアクセスを厳格に制御することで、組織の日々の運用を囲い込み、保護することができます。急成長中の企業にとって、プライベートVPNは、顧客のネットワークとデバイスの広い範囲を保護する効果的な手段になります。

脆弱性管理:エンドポイント、ワークロード、システムにわたりサイバー脆弱性を特定、評価、報告、管理、修復する継続的で定期的なプロセスです。通常、MSSPは、脆弱性管理ツールを利用して脆弱性を検知し、さまざまなプロセスを使用して脆弱性に対するパッチの適用や修復を行います。

MSSPと提携する6つのメリット

  1. 包括的な保護:ビジネスが成長するにつれて、デジタルフットプリントやITシステムとデータの保護の負担も大きくなっています。効果的なMSSPパートナーは、この成長に対する包括的な保護を提供し、セキュリティプログラムを社内で実行する手間と費用をなくすことができます。
  2. 専門性:サイバーセキュリティスキルを備えたプロフェッショナルは、需要が高く、一般的に多額の給与が保証されます。そのような人材の採用には、時間とコストがかかります。MSSPと提携することで、トレーニングを受けた知識の豊富なセキュリティの専門家にすぐにたどり着けるようになります。
  3. コスト削減:サイバーセキュリティプログラムの構築には、人材の採用と維持に加えて、組織のデジタルアセットを保護するために必要なソフトウェアとツールへの投資も必須です。MSSPは、この全体的なコストを統合し、削減するのに役立ちます。ハイブリッドサービスモデルも存在します。MSSPは組織のセキュリティの一部のみを扱い、投資を最適化します。
  4. ITチームを解放:MSSPを利用することで、組織はITチームを解放し、インフラストラクチャ管理と日常業務という最も得意なことに集中できるようになります。効率的なセキュリティ管理が効率的なIT管理を促進し、その逆も成立するため、強力なコラボレーションが実現します。
  5. ツールとテクノロジー:攻撃者や脅威が進化するように、サイバーセキュリティテクノロジーも進化します。通常、MSSPは、組織を保護するための独自のツールスイートと、関連する専門知識を提供し、顧客固有のニーズに基づいて、投資すべき最良かつ最新のソフトウェアを推奨します。
  6. 安心:効果的なサイバーセキュリティは、重大な要件であると同時に実行が困難です。1つのサイバー攻撃が組織の収益と評判に重大なダメージを与える可能性があり、そのような結末を防ぐためのストレスは相当なものになります。信頼できるMSSPと連携することで、この負担を軽減し、顧客のビジネスに合わせてセキュリティを進化させることができます。

MSPとMSSP

通常、マネージドサービスプロバイダー (MSP) はITサービスを提供し、主に管理とビジネス効率に重点を置いています。セキュリティサービスを提供していることもありますが、サービスの中心は、日常業務のための組織のインフラストラクチャとITシステムの管理です。

MSPとMSSPはどちらもアウトソーシングサービスですが、MSSPはセキュリティのみに焦点を当てています。SOCから運用され、24時間体制でサイバーセキュリティ脅威を監視、検知します。サイバーセキュリティのビジネス機会の拡大により、多くのMSPベンダーがサービスを拡大し、オファリングにMSSPが含まれるようになっています。

詳細

MSPとMSSPの違いの詳細については、この投稿をお読みください。MSPとMSSP

クラウドストライクがMSSPにどのように役立つか

CrowdStrike Falcon®プラットフォームは、大規模な展開と管理が容易なエンドポイント、クラウド、アイデンティティ、データセキュリティプラットフォームをMSSPに提供します。これにより、顧客に最高レベルのセキュリティを提供できます。当社のプラットフォームは、セルフサービスポータル、カスタム展開グループ、MSSP固有のバンドルを備え、MSSPのビジネス手法に合わせて構築されており、顧客固有のニーズに合わせてカスタマイズされたセキュリティを提供できます。

MSSPパートナーにとっての当社プラットフォームの主なメリット:

  • エンドポイント、クラウド、アイデンティティ、データセキュリティの運用、保守、設定の負担を軽減します。
  • すべての主要OSプラットフォームのエンドポイントをあらゆるタイプの攻撃から保護します。
  • AWS、Google、Red Hatの大手クラウドプロバイダー3社に対応するクラウド保護を提供します。
  • 脅威に対する即時的かつ効果的な防御と検知を実現します。
  • 脅威に対して即座にトリアージと対応のアクションを実行します。
  • クラウドネイティブなアーキテクチャと単一の軽量エージェントによって価値実現までの時間を短縮し、パフォーマンスを最適化します。

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GET TO KNOW THE AUTHOR

ニック・ヘイズ(Nick Hayes)は、クラウドストライクのマネージド検知と対応(MDR)およびプロアクティブ脅威ハンティングソリューションであるFalcon CompleteおよびFalcon OverWatchのプロダクトマーケティング担当シニアマネージャーです。クラウドストライクに入社する前、ニックは、サイバーセキュリティおよび脅威インテリジェンスのスタートアップで製品およびコンテンツマーケティングを主導していました。また、Forresterで10年間、セキュリティ業界のアナリストおよびソートリーダーとして、デジタルリスク、脅威インテリジェンス、セキュリティ分析テクノロジー市場に注力しました。彼は、RSA Conference、Black Hat、Infosecurity Europeなど、世界各地の業界会議で講演を行っています。